宝塚歌劇団は26日、星組トップスター北翔海莉(ほくしょう・かいり)が、11月20日付で退団することを発表した。北翔は27日に、大阪市内で退団会見を行う。

 サヨナラ公演は、8月26日に宝塚大劇場で開幕する「グランステージ『桜華に舞え』」「ロマンチック・レビュー『ロマンス!!(Romance)』」。レビューは、北翔があこがれる岡田敬二氏の新作。同公演は11月20日に東京宝塚劇場で千秋楽を迎え、同日をもって退団する。

 北翔は98年「シトラスの風」で初舞台を踏み、月組に配属。宝塚音楽学校時代は劣等生で、入団後も劇団レッスンや自主レッスンを重ね、歌、ダンス、芝居と3拍子そろったスターへ成長。06年に宙組へ移り、12年7月にはいったん専科へ移った。

 専科時代は、スター格で5組全組へ出演。洋物ミュージカルから時代劇まで幅広くこなし、轟悠、水夏希に続く史上3人目の“全組制覇”を遂げた。

 当代随一の実力を買われ、昨年5月に前星組トップ柚希礼音(ゆずき・れおん)の後任として、専科から異例の星組トップ抜てき。17年2カ月での就任となった。

 トップ就任後も「ガイズ&ドールズ」など名作や、ディズニーの名曲を歌うコンサートまで、幅広い活躍。現在は、傑作オペレッタをもとにした「ミュージカル こうもり」の宝塚公演を終え、5月13日からは東京公演を控える。同公演のショーでは、ピアノの弾き語りも披露するなど、多彩な趣味を生かしたステージでも魅了してきた。