自動警戒管制システム(JADGE)(平成19〜20年度)

移動式警戒監視システム(J/TPS−102)(平成4年度)

J/TPS−102は、固定レーダー網の代替、覆域補完、空域における指揮統制機能の代替を目的として導入されたものである。
 本システムは、シリンドリカル・アクティブ・フェーズド・アレイ・アンテナを採用し、全方位迎角電子走査方式により、従来の移動レーダーよりも目標の捕捉・追尾能力、ECCM性等を向上させるとともに、自動警戒管制組織と自動連接運用が可能である。
 実用試験は、電子開発実験群が実施担当となり、平成4年度に三沢基地、大湊分屯基地、陸自八戸演習場及び陸自六ヶ所対空射場において実施され、探知能力、追尾能力、連接能力、通信能力及びECCM性試験等により実用性を確認した。

FPS−XXは、将来の航空脅威に対応する航空警戒管制機能を担うセンサーの主体として運用するため、技術開発したものである。装置は、開口共用技術によるフェイズド・アレイ・アンテナ、TBM探知追尾及びバイスタティック動作の能力を有している。
 実用試験は、平成16年5月から平成17年12月にかけて、技術研究本部第2研究所(現:電子装備研究所)飯岡支所において、技術試験との同時実施として実施した。試験は、目標機として、F−2、F−15、T−4、C−1、EC−1及びRF−4Eを用いて計148ソーティを飛行させ、覆域、精度、分解能、追尾、バイスタティック、TBMに関する試験を実施し、実用性を確認した。
この試験では、TBMの探知・追尾能力の確認、バイスタティック能力の確認等、空自レーダーとしての初の機能があり、その試験業務にあたっては、創意工夫が最大限に生かされた。

自動警戒管制システム(JADGE)は、航空総隊が実施する総合的な組織戦闘及び一元的な空域統制等を実施するため、バッジ・システムの航空警戒管制機能を近代化するものである。特に、弾道ミサイル防衛システムの、指揮統制戦闘管理の中核となるべく、弾道ミサイル対処機能を付加するものである。
 実用試験は、電子開発実験群が実施担当として、航空総隊等、関係部隊等の支援を得つつ、平成19年3月から平成21年3月までの間、JADGEが設置される府中、入間、三沢、春日及び那覇基地等において実施中である。
 また、平成21年度以降、新たに付加される機能の確認等のため、技術的追認を実施した。

J/FPS−4は、2000年代以降の航空脅威に対応する航空警戒管制機能を担うセンサーとして運用するため、導入したものである。装置は、Back to Backアンテナによって、前後同時に目標を捜索する能力を有している。
実用試験は、平成14年4月から同年12月にかけて、初号機を領収した高尾山分屯基地において実施した。試験は、目標機としてF−15、 T−4及びEC−1を用いて計53ソーティを飛行させ、覆域、精度、分解能、追尾に関する試験を実施し、実用性を確認した。
 この試験では、特に地上レーダーの試験業務として、初めてGPSを用いたものであり、これによって試験業務の大幅な効率化が図られた。この手法は、じ後の将来固定式警戒管制レーダー装置の実用試験及び自動警戒管制システムの実用試験に生かされている。

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将来固定式警戒管制レーダー装置(FPS−XX)(平成16年度)

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固定式警戒管制レーダー装置(J/FPS−4)(平成14年度)