メキシコ紙が麻薬戦争の取材打ち切り、社屋に2度の攻撃

メキシコ紙が麻薬戦争の取材打ち切り、社屋に2度の攻撃
7月11日、メキシコのヌエボラレド市の新聞社は、麻薬戦争に関連する取材を打ち切ると明らかにした。モンテレイ郊外で昨年9月撮影。資料写真(2012年 ロイター)
[メキシコ市 11日 ロイター] 麻薬をめぐる抗争が続くメキシコで、取材にあたるジャーナリストが命の危険にさらされる中、同国ヌエボラレド市の新聞社は11日、麻薬戦争に関連する取材を打ち切ると明らかにした。新聞社が一切の取材を打ち切るのはまれ。
日刊紙を発行する「El Manana」は11日の社説の中で、「ジャーナリズムを自由に発揮できない状況から、このような残念な決断に至った」と取材打ち切りの経緯を説明。車に仕掛けられた爆弾や、首を切断される殺人事件を取材するのは危険すぎるとした。
「El Manana」は10日、社屋にグレネードランチャーが撃ち込まれるなどの襲撃を受けた。けが人はいなかったものの、同社は5月にも同様の攻撃を受けていた。
麻薬組織は、好ましくない取材をしたジャーナリストを殺害する場合もある。メキシコの人権委員会によると、同国では2000年以降、80人以上のジャーナリストが殺害されているという。

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