エアアジア機、海底に沈んだ可能性=インドネシア当局

(内容を追加しました)
[ジャカルタ 29日 ロイター] - インドネシアからシンガポールに向かう途中に消息を絶ったエアアジア8501便(乗客乗員162人)について、インドネシア捜索救助庁は29日、海底に沈んだ可能性がある、との見方を示した。
捜索救助庁のスリスティヨ長官は、記者団に対して「海に墜落した可能性があり、そのため現時点で同機は海底に沈んでいると思われる」と語った。
インドネシア当局は29日、エアアジア8501便の捜索活動を再開した。オーストラリア、マレーシア、シンガポール、韓国が船舶や飛行機を派遣して捜索活動を支援しているほか、中国も支援を申し出ている。
行方不明機はエアバス A320─200。これまでのところ、同機は悪天候を避けるために進路の変更を管制に求めた直後に消息を絶ったことが判明している。インドネシア人が155人、韓国人が3人のほか、シンガポール、マレーシア、英国の各1人が搭乗していた。また、副操縦士はフランス人だった。
インドネシアの当局者によると、管制との交信が途絶えたのは28日午前6時17分(日本時間午前8時17分)。スラバヤとシンガポールのほぼ中間地点だった。遭難信号は出ていなかったという。
インドネシア・エアアジアのスヌ・ウィジャトモコ最高経営責任者(CEO)は「われわれは今回の出来事(インシデント)に深い衝撃を受けるとともに悲しみを感じている」と表明。「原因究明に向け、関連当局に最大限協力している」と述べた。
エアアジア はインドネシア・エアアジアを49%保有している。タイ、フィリピン、インドの子会社を含めたエアアジア・グループでは、2002年にマレーシアで格安航空業務を開始して以来、墜落事故は起きていない。
マレーシア・エアアジアのトニー・フェルナンデスCEOはツイッターで「これは私にとって最悪の悪夢だ」と指摘した。
マレーシアの航空会社をめぐっては、3月にマレーシア航空機(クアラルンプール発北京行き、乗員乗客239人)が消息を絶ったほか、7月には同じくマレーシア航空のMH17便がウクライナ上空で撃墜され、乗員乗客298人全員が死亡した。

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