仏産フォアグラにも欧州債務危機の影、輸出落ち込む

仏産フォアグラにも欧州債務危機の影、輸出落ち込む
3月27日、世界最大のフォアグラ生産地であるフランスだが、欧州債務危機の影響でスペインなどへの輸出が落ち込む一方、安価な輸入フォアグラにも押されるなど、業界は厳しい環境に置かれている。写真はニースの施設で提供されるフォアグラ。昨年12月撮影(2013年 ロイター/Eric Gaillard)
[パリ 27日 ロイター] 世界最大のフォアグラ生産地であるフランスだが、欧州債務危機の影響でスペインなどへの輸出が落ち込む一方、国内では東欧から輸入される安価なフォアグラに押されるなど、業界は厳しい環境に置かれている。
業界団体CIFOGによると、2012年のフランスのフォアグラ貿易収支は黒字額が前年比200万ユーロ以上減少し、3900万ユーロとなった。経済危機に苦しむスペインへの輸出が一段と落ち込んだ一方、ハンガリーやブルガリアなどからの輸入が増えたことが背景。輸入は過去10年で2倍に膨らんだという。
輸出拡大を目指すフォアグラ業界は、英国やスイス、ドイツ向けの販促キャンペーンの展開を検討しているほか、中国やロシア、ブラジル、韓国、台湾への輸出にも力を入れていく方針。ただCIFOGは、2013年の生産量について、飼料代など生産コスト上昇の影響もあり、昨年に続き前年比2%程度の減少になると予想している。

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