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情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験

情報セキュリティマネジメント試験・高度試験・情報処理安全確保支援士試験における人材像・出題範囲・シラバス等の改訂について(新技術への対応、セキュリティ強化など)

2019年11月5日掲載
2019年11月25日更新

 ビジネス環境の激しい変化に対応し、企業の競争優位性を確保するため、第4次産業革命関連技術(AI、ビッグデータ、IoT)などの新技術の活用、及びデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みが進展しています。関連してセキュリティの重要性も高まっており、経済産業省や国内外の各団体において新たなフレームワークやセキュリティ人材モデルが策定され、また、高度IT人材がセキュリティのスキルを更に高めることの必要性についても検討されています。
 それらの環境変化及び人材ニーズを踏まえ、今般、情報セキュリティマネジメント試験(SG)、高度試験(*)及び情報処理安全確保支援士試験(SC)を対象に、試験要綱、シラバスの一部改訂を行いました。

(*)高度試験は、ITストラテジスト試験(ST)、システムアーキテクト試験(SA)、プロジェクトマネージャ試験(PM)、ネットワークスペシャリスト試験(NW)、データベーススペシャリスト試験(DB)、エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)、ITサービスマネージャ試験(SM)及びシステム監査技術者試験(AU)で構成。

 改訂した内容は次のとおりです。IoT関連では特にESで、セキュリティ関連では特にSCで、多くの改訂を行っています。

(1)第4次産業革命関連技術(AI、ビッグデータ、IoT)などの新技術への対応
  • 特にES、ST(うち、組込みシステムの領域)、SA(うち、組込みシステムの領域)について、IoTの活用の広がりを踏まえ、IoTに関する記述を増やしました。
  • ESの午前Ⅱ試験の出題分野について、「中分類21:ビジネスインダストリ」を出題対象に追加しました。ビジネスインダストリは、民生機器・産業機器などIoT関連知識を含む分類です。
  • ESの午後Ⅰ試験で出題する3問の選択方法・配点割合について、「問1必須(40点)、問2~3から1問を選択(60点)」から「問1~3から2問を選択(各50点)」に変更しました。IoTの活用の広がり、システムの多様化などを踏まえ、テーマに対する選択の幅を拡大しました。
  • 今回の改訂対象である各試験区分について、新技術関連の記述を増やしました。
(2)セキュリティの強化
  • SCについて、セキュリティに関する近年の環境変化などを踏まえ、人材像、午後の出題範囲、シラバスの記述(構成・表記)を全面的に更新しました。
  • 今回の改訂対象である各試験区分について、セキュリティに関する記述を増やしました。
  • ST、SA、PM、DB、ES、SM、AUの午前Ⅱ試験について、「中分類11:セキュリティ」を非重点分野(○)から重点分野(◎)に変更しました(セキュリティの出題数の増加)。また、PMを除き、技術レベルを3から4に変更しました(*)。

(*)「中分類11:セキュリティ」の知識項目には技術面・管理面の両方が含まれますが、高度試験の各試験区分では、各人材像にとって関連性の強い知識項目をレベル4として出題します。

(3)その他、表記及び用語の整理等
  • 表記及び用語の整理等を実施しました。

改訂を実施したドキュメント、試験区分

ドキュメント内容改訂を実施した試験区分
試験要綱人材像(対象者像、業務と役割、期待する技術水準)ST、SA、NW、DB、ES、SC
午後Ⅰ試験の選択方法・配点割合ES
午前の出題範囲(午前Ⅱ試験の出題分野)ST、SA、PM、DB、ES、SM、AU
その他、形式的な変更(*1):
基本情報技術者試験(FE)、応用情報技術者試験(AP)、高度試験の午前Ⅰ試験
午後の出題範囲ST、SA、NW、ES、AU、SC
シラバスSG 、ST、SA、NW、DB、ES、SM、AU、SC(*2)SC追補版(午前Ⅱ)

(*1)「試験要綱」内の午前の出題範囲(午前Ⅱ試験の出題分野)において、FE、AP、高度試験の午前Ⅰ試験の非重点分野(○)と重点分野(◎)の示し方を一部変更します。従来、中分類1から23までの全てを一まとめで非重点分野(○)として示していましたが、「中分類11:セキュリティ」を他分野と分けて、重点分野(◎)として示すように変更しました。出題においてセキュリティを重視していることが本ドキュメントからも読み取れるようにするための形式的な変更です。

(*2)SCシラバスの改訂版は、11月下旬に公開予定です。

(2019/11/25更新)
 SCシラバスの改訂版(Ver.2.0)を公開しました。

公開資料

(*)SM関連ドキュメント(人材像、出題範囲、シラバス)については、2020年春頃に再度、サービスマネジメントシステムの規格改正に対応した改訂版を公開予定です。

適用時期

 令和2年度春期試験から

試験要綱・シラバス・過去問題 など

 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_hanni_skill.html

【参考】
シラバス(試験における知識・技能の細目)
 それぞれの試験区分の人材像に照らし、必要となる知識・技能の幅と深さを体系的に整理、明確化した資料です。学習の目標とその具体的な内容を記載していますので、試験の合格を目指す際の学習指針として、また、企業、学校の教育プロセスにおける指導指針として、有効にご活用ください。

本件に関するお問い合わせ先

IPA IT人材育成センター 国家資格・試験部 岩男/松田

Tel:03-5978-7600 Fax:03-5978-7610