電通に強制捜査

女性社員自殺で書類送検へ 違法な長時間労働を強制の疑い 東京労働局などが家宅捜索 

 大手広告代理店の電通に勤めていた高橋まつりさん=当時(24)=が過労自殺した問題をめぐり、厚生労働省東京労働局などは7日、複数の社員に違法な長時間労働を強制させたとして、労働基準法違反容疑で電通の本社(東京都港区)と3支社を家宅捜索した。既に「臨検監督」と呼ばれる任意の調査をしているが、強制捜査に切り替え、法人としての電通を書類送検する方針を固めた。

 厚労省によると、自殺した高橋さんが、労使協定で決められた残業時間(所定外70時間)内に収まるように、勤務時間を過少申告するよう指導された疑いがある。高橋さんだけでなく、ほかの複数の社員にも違法な長時間労働をさせていたとみて調べている。

 労働局などは10月、本社と名古屋、大阪、京都の3支社のほか、北海道から沖縄までの主要な子会社を立ち入り調査。違法な長時間労働に対しては、平成26年6月と27年8月に是正勧告を出している。

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