ヤマダ電機、山田会長が社長復帰 1段階ずつ降格人事
家電量販店最大手のヤマダ電機は30日、山田昇会長(70)が6月27日付で5年ぶりに社長に復帰すると発表した。一宮忠男社長(57)は代表権のある副社長になる。2013年3月期に上場後初の2期連続減収減益となったのを受け、取締役全員の役職を1段階ずつ降格する異例の人事を決めた。
両氏以外の14人の取締役は執行役員副社長が執行役員専務に、執行役員専務が執行役員常務に、執行役員常務は上席執行役員となる。山田氏のCEO(最高経営責任者)、一宮氏のCOO(最高執行責任者)は変わらない。
山田会長は30日、日本経済新聞の取材に対し「会長就任後、住宅など新規事業を中心にみてきたが、家電営業の第一線に再び出る。業績が安定したら後に引き継ぐ」と述べた。
ヤマダ電機はテレビ販売の不振が続き、4月22日に同期の連結純利益見込みを前の期比62%減の220億円に下方修正した。その後も「当初予測より家電業界の販売状況はよくない」(山田会長)と同期の配当を従来予想より16円少ない60円(前の期は76円)とする上場後初の減配も30日発表。取締役全員の一斉降格で責任を明確にする。
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