米大統領、エジプトに対するF16戦闘機の供与凍結を決定

米大統領、エジプトに対するF16戦闘機の供与凍結を決定
7月24日、オバマ米大統領がエジプトに対して近く予定していた4機のF16戦闘機の供与を凍結したことを、複数の米政府当局者が明らかにした。写真はイリノイ州で撮影(2013年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ワシントン 24日 ロイター] - オバマ米大統領がエジプトに対して近く予定していた4機のF16戦闘機の供与を凍結したことを、複数の米政府当局者が24日に明らかにした。
米国防総省は、ヘーゲル長官がエジプトのシシ第1副首相兼国防相に大統領の決定を電話で伝えたと発表。同省のリトル報道官は「現在のエジプトの状況を踏まえると、F16の供与の話を前に進めるのは適切でないと考えている」と説明した。
F16の供与凍結は、エジプトにおけるモルシ前大統領の追放以降の騒乱状態に対する米国の懸念の深まりを示している。ある米政府関係者は、エジプトで軍が主導権を握っている事態について米国が苛立ちを募らせていることを示唆した上で、F16供与凍結の主な目的の1つは、同国の軍事政権が民政に適切に移行するように促すことだと語った。
今回の決定が米国のエジプト援助に関するより広範な政策変更なのかどうかは明らかにされなかった。また米政府はこれまで、モルシ氏の追放を軍事クーデターと認定していない。クーデターと認定すると、法的にエジプトへの援助を停止することになる。
一方で米国防総省は、エジプト軍との関係の重要性も強調。総額で年間13億ドルに上る軍事援助全体は凍結しておらず、その一例として今年の米・エジプト合同軍事演習も予定通り行うとしている。

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