先日スクウェア・エニックスからアイドス・インタラクティブなどを買収したことでも大きな話題となったスウェーデン系の企業グループEmbracerが、第1四半期の報告に合わせて複数の企業買収合意を発表した。
目玉となっているのは、『指輪物語』や『ホビットの冒険』などの権利を管理するミドルアース・エンタープライズ。両作品の知的財産権として、原作小説に基づく映画化・ゲーム化・ボードゲーム化などに加え、テーマパークや舞台化などの権利も獲得するという。
なおEmbracerはボードゲームメーカーのAsmodeeを傘下に持っており、発表でも過去にAsmodeeからさまざまな『指輪物語』関連商品が出ていることが言及されている。
またゲーム関連では、元東亜プランの弓削雅稔氏が代表取締役を務めるTATSUJINを日本での初の傘下スタジオとして加えることを発表。
Embracerは東亜プランの作品権利も別に取得しており、こちらも今回新たに加わったBitwave Gamesから東亜プラン作品のPC版をリリース予定とのこと。TATSUJINが監修することになるのだろう。
さらにBitwave Gamesはサン電子の『ギミック!』の家庭用版を欧米でパブリッシングする予定もあるとか。
これに関連した動きとして、インディーゲームやレトロゲームなどのコレクターズエディションやパッケージ版の製作・販売会社のLimited Run Gamesの買収にも合意。これにはレトロゲーム移植などに使うCarbon Engineや、日本のSuper Deluxe Gamesの40%の権利なども含まれるとのこと。
そのほか協力プレイFPS『Killing Floor』シリーズや鮫ゲー『Maneater』などのTripwire Interactiveと、インディースタジオTuxedo Labsも加わり、両スタジオはEmbracerのSaber Interactiveグループ傘下に組み込まれる形となる。
ちなみにTuxedo Labsは物理演算周りに高い技術を持ち、ボクセルベースであらゆるものを破壊できる犯罪シミュレーションゲーム『Teardown』で知られる。
そのほか、周辺機器メーカーのGioteckと、カラオケ機メーカーのSingtrixの買収合意についても公表している。
ミドルアース・エンタープライズ、TATSUJIN、Limited Run Games、Gioteck、Singtrixは新設されたEmbracer Freemodeグループ傘下となる。