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「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」で知られる漫画家の鳥山明さんの死去を受け、地元・愛知県清須市の市立図書館に追悼コーナーが設けられるなど、その死を悼む動きが続いている。
鳥山さんの本を97冊所蔵している同図書館は9日午前、コーナーを開設。市民らが来館し、並べられた本を手に取った。4歳の息子と訪れた同市の女性(44)は「作品を改めて読み返したくなった。もう少ししたら息子とも一緒に読みたい」と感慨深げにページをめくっていた。
石田匡館長(63)は「鳥山さんには大変感謝している。これからも多くの人に、鳥山さんの作品に親しんでもらえるよう工夫していきたい」と語った。
親交のあった漫画関係者からも次々と声が上がっている。40年来の友人である漫画家・桂正和さんは「楽しい思い出しかない。面白い人だった。すけべで、
不登校だった中学1年の時、母親が鳥山さんと小学校の同級生だったことが縁で、鳥山さんと出会い、交流を続けてきたという同市出身の漫画家・棚園正一さん。「学校に行けなくても漫画家になれますか」と聞くと、鳥山さんは「行かなくてもなれるとは思うけど、行った方が学校の話とか描けるから便利かもね」と気さくに答えてくれたと当時を振り返る。その後、登校するようになり、漫画家デビューも果たした。「言葉で表せないほどお世話になった。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。
仏・マクロン大統領も追悼
海外からも悼む声が相次いだ。フランスのマクロン大統領は8日、「鳥山明と何百万もの彼の愛好家へ」とX(旧ツイッター)に投稿。「ドラゴンボール」のキャラクターとともに「マクロン大統領へ とりやまあきら」とサインが入った色紙を添えた。鳥山さんは2013年に仏アングレーム国際漫画祭40周年記念特別賞を受賞している。
米紙ワシントン・ポストは、ドラゴンボールの描写がハリウッド映画に影響を与えたなどと紹介。「宮崎駿氏に次いで、現代で最も影響力のある日本人アーティストだろう。彼は漫画とアニメを世界の主流にした」とたたえた。(パリ支局 梁田真樹子、ニューヨーク支局 山本貴徳)