ハヤブサ

Falco peregrinus
ハヤブサ
Photograph by Tim Fitzharris / Minden Pictures
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早わかり

分類: 鳥類
保護状態: なし
食性: 肉食
寿命: 野生: ~ 17 年
体長: 胴体 36 ~ 49 センチ; 翼長 1 ~ 1.1 メートル
体重: 530 ~ 1,600 グラム

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 ハヤブサは、飛行しているほかの鳥やコウモリを餌食にする恐ろしいハンターだ。獲物を見つけると、最高時速320キロで急降下して捕獲する。

 ハヤブサは世界で最も良く知られた猛禽類であり、南極大陸を除くすべての大陸に生息している。広く開けた空間を好み、海岸に生息する鳥がたくさんいる沿岸側に生息することが多いが、ツンドラから砂漠までどこでも見ることができ、大都市の橋や高層ビルに住むことさえある。

 この鳥は巣作りの季節以外では広く移動する。英語で「Peregrine Falcon」というが、これは「放浪者」という意味を持つ。定住するものもいるが、多くは移住する。北極圏のツンドラに巣を持つハヤブサは南アメリカで越冬し、1年におよそ2万5000キロも飛行する。しかし、非常に強い帰巣本能を持っており、お気に入りの高所の巣へ戻る。何世代にもわたり、数百年使われ続ける巣もある。

 ハヤブサの個体数は20世紀半ばに急速に減少し、アメリカではこの美しい鳥は絶滅危惧種となった。DDTなどの化学農薬の使用が制限されるようになってから、この鳥はたくましく復活した。繁殖プログラムによって、アメリカとカナダにおいてはこの種の個体数を増やすことにも成功している。現在では、この両国と世界の数カ所で生息数が増え、実数としては20世紀における減少以前の生息数よりも多くなっている。

 鷹匠はハヤブサを愛好しており、何世紀にもわたって狩りで利用している。

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