伊調馨(右)に判定勝利した川井梨紗子=22日、東京都世田谷区・駒沢体育館(撮影・納冨康)
ギャラリーページで見る レスリング・全日本選手権第3日(22日、東京・駒沢体育館)五輪4連覇を誇る女子57キロ級の伊調馨(34)=ALSOK=が1次リーグ初戦で、2016年リオデジャネイロ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=に1-2で競り負けた。五輪覇者による日本選手同士の対戦は男女を通じて初。日本選手に敗れるのは17年ぶりだったが、その後、1次リーグ2戦目と準決勝を制した。23日の決勝で川井梨と再び当たる。
試合終了のブザーが鳴ると、伊調は肩で息をした。国内では史上初となる五輪女王対決。駒沢体育館に約800人が集まった注目の第1ラウンドは川井梨に屈したが、手応えをつかんだ。
「練習量が上がっている。気持ちも技も体力も戻ってきている」
伊調は試合後、取材に応じなかったが、日本レスリング協会を通じてコメントを発表した。
1次リーグの初戦は再戦の可能性があるだけに終始、けん制が続いた。第1ピリオドの中盤に伊調に2度目のパッシブ(消極的な選手へのペナルティー)が与えられ、川井梨に1点が入った。第2ピリオド開始後も同様の点が入り0-2。終了間際に伊調が1点を返したが、1-2で3分2ピリオドが終わった。