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女子サッカーのなでしこリーグ1部のオルカ鴨川FCは1日、ホームの鴨川市陸上競技場で静岡SSUボニータと対戦、1―0で勝利し、リーグ初優勝を決めた。オルカは創立10年目の節目の年に悲願を達成し、地元サポーターは歓喜に沸き返っている。
オルカはこの試合に勝てば、1試合を残して優勝が決まる大事な一戦だった。静岡は残り試合の結果次第ではリーグ降格の可能性があり、背水の陣で臨んだ。
オルカは前半、ゴールを脅かされるピンチが続いたものの、0―0でしのいだ。そして後半31分、主将でMFの浦島里紗選手が、相手ゴールキーパーのクリアしたこぼれ球を左足で蹴り込み、待望の得点を挙げた。
女子プロリーグの「WE(ウィー)リーグ」発足に伴うリーグ再編で、オルカは2021年になでしこ2部リーグから1部になった。だが、同年は12チーム中9位に沈んだ。
再建を託され、22年に就任したのが野田朱美監督だ。1984年にサッカー日本女子代表に当時最年少で選出され、監督として日テレ・ベレーザなどを率いてきた。
野田監督は「選手一人一人と向き合い、選手も、見ている人も、自分も楽しくなるサッカーをしたい」との方針を掲げた。決定力不足の克服に向け、昨季はチーム名にちなんで「
オルカは苦しみながらも地元サポーターの前で初優勝をつかみ、主将の浦島選手が高々と優勝トロフィーを掲げた。野田監督は「君たちはすごい。この舞台を楽しむ権利があるから、楽しめ、と選手を送り出した。皆さんと優勝の喜びを分かち合うことができて感無量です」と語った。浦島選手は試合後、「最高の気分です」と笑顔を見せた。
試合を観戦していた鴨川市の長谷川孝夫市長は「オルカは鴨川市だけでなく、県南全域、いや、千葉県のチーム。優勝の喜びをありがとう」と話した。