宇都宮青年会議所や宇都宮商工会議所、宇都宮観光コンベンション協会などで組織する「ふるさと宮まつり開催委員会」は20日、宇都宮市中央3丁目の県産業会館で運営委員会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて今年の宮まつりを中止することを決めた。例年8月第1土、日曜に開催しているが、2日間とも中止するのは1976年の開始以来初めて。
宮まつりは、市民交流の場として誕生した祭典で、昨年は2日間で約55万人が来場。みこしやおはやし、パレードなどの祭事に約1万8千人が参加した。
45回目となる今年は当初、東京五輪・パラリンピックを考慮し、9月19、20日に予定していた。しかし新型コロナ感染拡大防止策である「3密」の回避や準備期間の確保が難しいことから、主催側は中止を視野に関係団体と意見交換してきた。
この日は運営委を構成する各団体から14人が出席。中止の判断に「残念だが致し方ない」と同意し、決定した。
主催側は人が密集しない状況で祭りの雰囲気を楽しめる代替事業の開催を検討しており、6月下旬の開催委総会で最終決定する。運営にあたる実行本部の鈴木大介(すずきだいすけ)総括責任者(35)は「宮まつりは街を挙げての祭り。来年、より多くの人に足を運んでもらえるような機会をつくりたい」と述べた。