エンブラエル、ボーイングによる小型機事業の買収承認
【サンパウロ=外山尚之】ブラジルの小型旅客機世界大手エンブラエルは26日に開いた臨時株主総会で、米ボーイングによる小型旅客機事業の買収と、軍用空中輸送機の合弁販売会社設立を承認した。エンブラエルは「規制当局の承認を経て、2019年末までに手続きを終えたい」としている。
有効票の96.8%が賛成だった。エンブラエルは小型旅客機事業を本体から切り離し、新会社にボーイングが42億ドル(約4650億円)を投じ8割を出資する。また、エンブラエルの軍用空中輸送機「KC-390」のマーケティングを手掛ける合弁会社を設立し、エンブラエルが51%、ボーイングが49%を出資する。
今回の買収が実現すれば、小型機から大型機までそろえる世界最大の航空機連合が誕生する。エンブラエルのパウロ・シルバ最高経営責任者(CEO)は「我々の合意はエンブラエルとボーイングの双方に利益をもたらし、競争力を高める」と声明を発表した。