イラン、衛星打ち上げ可能なロケットの試射に成功 ICBM開発に懸念も

 【カイロ=佐藤貴生】イランのメディアは27日、同国が衛星打ち上げ可能な国産ロケットの試射実験に成功したと伝えた。イランは宇宙開発は平和利用が目的だとしているが、米国務省のナウアート報道官は記者会見で「国連安全保障理事会決議に違反する」と非難した。

 ロケットの名称は「シモルグ」で、重さ250キロの衛星を上空500キロの軌道に運ぶ能力があるという。国営テレビは打ち上げの際の映像を流した。

 ナウアート氏は「われわれは弾道ミサイルの開発継続だとみている。イラン核合意の精神にも違反する」と述べた。米国は18日、イランが国連安保理決議を無視して弾道ミサイル開発を進めているとして、新たな独自制裁を発動したばかりだった。

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