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国策落語「出征祝」と映画で描く“戦争” 林家三平さんが7月17日披露

 落語家の七代目林家正蔵が戦時中に戦意高揚のために手掛けた国策落語「出征祝(いわい)」を、2016年に約70年ぶりに復活させた孫の林家三平さんが7月17日、長崎市の原爆資料館で披露する。太平洋戦争末期に特攻隊で散った若者の生きざまを描いた映画の上映もあり、主催する長崎平和推進協会は「戦争当時の状況を知って、命の大切さを感じてほしい」としている。

 出征祝は大商店の跡取りの若旦那に召集令状が届き、大旦那や番頭たちが喜ぶ内容。祝いに好きな食べ物を食べることになり、日本酒を2本用意していることを知った若旦那が「2本買った(日本勝った)」と落ちを付ける。戦地に向かうことを社会全体が誇らしい、と受け止めた当時の風潮がうかがい知れる。

 だが戦争は過酷なものだ。太平洋戦争末期、特攻機に乗った若者を描いた映画「サクラ花-桜花最期の特攻」(2015年)。鹿児島県から沖縄へ出撃した一式陸上攻撃機の搭乗員、同機から敵艦に向けて発射される特攻機「桜花」に乗り込む特攻隊員の葛藤からは、誇りなどという言葉では片付けられない複雑な心境が伝わる。

 この映画は、長崎で被爆したマリア像をモチーフした映画「光のマリア」を製作中の松村克弥監督が手掛けた。三平さんも「サクラ花」に出演した縁があり、松村監督が平和推進協会に落語と映画の競演を相談、実現した。当日は三平さんや松村監督らのトークショーもある。松村監督は「戦争は、決してかっこいいものではないということを知ってほしい」と話している。

 午後6時半~9時。定員300人。入場無料。はがきに郵便番号、住所、氏名、電話番号を書き〒852-8117 長崎市平野町7の8、長崎平和推進協会講演会係へ。締め切り7月5日(当日消印有効)。同協会=095(844)9922。

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