富士学苑が女子史上2校目の3冠達成…全国高校総体柔道女子団体

スポーツ報知
女子団体で初優勝した富士学苑は「3冠」ポーズ

◆全国高校総体柔道女子団体 ▽決勝 富士学苑(山梨)1―0夙川(兵庫)(12日、鹿児島アリーナ)

 柔道女子団体で富士学苑(山梨)が初優勝を果たし、女子史上2校目となる、全国高校選手権(3月)、金鷲旗(7月)との3冠を達成した。

 3人制で争われた今大会。夙川(兵庫)との決勝戦では、2引き分けで迎えた大将戦で平野友萌(2年)が優勢勝ちすると富士学苑の選手たちは歓喜した。平野は「いつも先輩に助けてもらっているので、最後は自分が取って、優勝する気持ちでした」と笑顔。矢崎雄大監督(39)は「よくやってくれました」と男泣きしながら選手たちをねぎらった。

 総合力の高さを見せた。3人という“短期決戦”のため、先に1勝を挙げることで精神面でも優位に立てる。ただ、準決勝と決勝では、相手も実力者とあって、先鋒(せんぽう)を務めたエース・黒田亜紀主将(3年)が引き分け。それでも、準決勝では中堅・瀬戸亜香音(3年)、そして決勝では平野の1勝でそれぞれ1―0で勝利した。

 昨年も現メンバーで臨んだが準々決勝敗退。瀬戸は「去年負けたときには人任せなところがチーム全体にありました」と振り返る。この1年間「一人一人が役割を果たして、絶対に自分が取るという気持ちでやってきました」と成長を結果で証明した。

 3冠という重圧にも動じなかった。「プレッシャーを感じるのではなく、挑戦者の気持ちでした」と黒田。元々仲のいい選手たちだが、試合前にはメンバーが一緒に食事をしながら試合で勝つための作戦も練るなど意識を統一させてきた。

 最後に2年生が優勝を決めたことは次の代にもつながる。「自分が先輩たちみたいな存在になって(来年も)3冠を目指したいです」と平野。黒田も「来年も期待したい。自分たちが卒業するまで(下級生を)鍛えたり、気持ちを伝えたりしていきたいです」。チーム一丸となり“黄金期”を続けていく。

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