架空工事代でPC購入 容疑の元東レ社員逮捕 静岡

 勤務していた東レで架空の工事代を請求してパソコン(PC)を購入し、同社に損害を与えたとして、裾野署は17日、背任の疑いで、三島市中東藤代町の会社員、土屋博行容疑者(37)を逮捕した。同社によると、被害総額は3年間で約1億3千万円にのぼるという。逮捕容疑は、東レの三島工場の工務保全課に勤務していた平成22年3月、沼津市内の会社からパソコン2台を購入した代金を架空の工事費として計上し、東レに約40万円を支払わせたとされる。

 同社によると、土屋容疑者は、22年から25年にかけて、架空の工事代金でパソコンを購入する手口を繰り返し、パソコン750台を不正に購入。都内の質屋などに転売して代金を着服し、同社に1億3千万円の損害を与えたとしている。

 同社は昨年6月になって社内調査で不正を確認し、同7月に土屋容疑者を懲戒解雇処分とした。同社の聞き取りに対して土屋容疑者は、架空工事の発注を認め、転売したパソコンの代金を「自宅の購入資金や遊興費に使った」と話しているという。

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