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カナダ政府:元外交官が中国で拘束された事件を「憂慮」

更新日時
  • トルドー首相:中国当局者にこの件について提起した
  • 華為CFOのカナダでの逮捕事件と関連性は不明

シンクタンク「国際危機グループ(ICG)」に勤務する元カナダ外交官マイケル・コブリグ氏が中国で身柄を拘束されたと11日報じられた。カナダ政府はこの報道について、カナダ人の身柄拘束を確認したものの、個人名までは特定しなかった。  

Michael Kovrig

マイケル・コブリグ氏

Source: International Crisis Group

  グッデイル公安・非常時対応準備相はオタワで記者団に対し、「われわれが把握しているのは、カナダ人が中国で明らかに困難に陥っているということだ。われわれは当然、この状況を承知しており、憂慮している」と述べた。

  カナダが米国の要請に基づき1日に華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)を逮捕した事件と、コブリグ氏の拘束に関連があるかどうかはまだ不明。グッデイル公安相は「現時点で明白な兆候はない」と述べた。孟CFOの保釈請求を巡ってはバンクーバーで3日目の審問が行われている。

  今回の事件は、孟CFO逮捕を巡って対立する中国とカナダの溝をさらに深めそうだ。中国当局者は孟CFO逮捕に激しい憤りを表明しており、報復のリスクについて警告する声も上がっていた。

  カナダのフリーランド外相は11日午前、コブリグ氏の件にコメントせずに閣議の場を離れた。トルドー首相はその後、議会の外で記者団に対し、カナダ政府が中国当局者にその件について直接提起したことを明らかにし、「その件について真剣に受け止めている」と述べた。

  コブリグ氏は香港在勤で、 これまでにカナダの外交官として北京や、ニューヨークの国連本部に勤務した経験があり、ICGには昨年入社した。ICGは「コブリグ氏の所在に関する追加情報の確保と、迅速かつ安全な解放を実現させるため、あらゆる可能な手段を尽くしている」と声明を発表。広報担当者はそれ以上のコメントを控えた。

  トルドー政権は孟氏逮捕の件から距離を置いており、同国の司法制度は独立しており、いかなる政治的な関与もなかったと主張している。

  オタワにある中国大使館に11日、コブリグ氏拘束について取材を試みたが、現時点で返答はない。

原題:Canada ‘Concerned’ After China Arrests Ex-Diplomat Amid Feud (2)(抜粋)

(カナダ政府の見解などを追加して更新します.)
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