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 2023年7月3日、森ビル(東京・港)が手掛ける大規模再開発プロジェクトである「麻布台ヒルズ」のうち、A街区とC街区が竣工式を迎えた。A街区には、高さ約330mとなる麻布台ヒルズ森JPタワーが建つ。オフィスや住宅、インターナショナルスクールなどを備えた多用途複合の超高層ビルだ。C街区の「ガーデンプラザ」は、住宅や商業施設、美術館が並ぶ。開発区域のランドスケープと共に、英国のトーマス・ヘザウィック氏がデザインした独創的な建物が特徴だ。

写真左の超高層ビルが麻布台ヒルズA街区=麻布台ヒルズ森JPタワーだ。手前の低層部が、C街区=ガーデンプラザ。プロジェクトの事業主は虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合だ(出所:森ビル)
写真左の超高層ビルが麻布台ヒルズA街区=麻布台ヒルズ森JPタワーだ。手前の低層部が、C街区=ガーデンプラザ。プロジェクトの事業主は虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合だ(出所:森ビル)
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麻布台ヒルズの全体配置。高低差のある敷地に広がる緑地の中に、超高層タワーと低層部のガーデンプラザが立つ。C街区のガーデンプラザは桜田通り(国道1号)沿いに並ぶ(出所:森ビル)
麻布台ヒルズの全体配置。高低差のある敷地に広がる緑地の中に、超高層タワーと低層部のガーデンプラザが立つ。C街区のガーデンプラザは桜田通り(国道1号)沿いに並ぶ(出所:森ビル)
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 麻布台ヒルズのコンセプトは、「緑につつまれ、人と人がつながる『広場』のような街 “Modern Urban Village(モダンアーバンビレッジ)”」。東西に細長く、高低差の大きい計画区域は約8.1haで、そのうち約2.4haに緑地空間が広がる。

 A街区に立つ麻布台ヒルズ森JPタワーは、地下5階・地上64階建て、延べ面積約46万1770m2。構造種別は鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造だ。基本・実施設計は森ビルと日本設計が担当。地下構造の実施設計は森ビル、日本設計、清水建設が共同で務め、施工は清水建設による。外装のデザインは米国のペリ・クラーク・アンド・パートナーズが務めた。

 森JPタワーは総貸室面積約20万4000m2・基準階面積約4600m2の大規模オフィスを備える。1階から6階にはインターナショナルスクール「ブリティッシュ・スクール・イン東京」、5・6階には「慶応義塾大学予防医療センター(仮称)」、54階から64階はラグジュアリーホテルと提携する住宅「アマンレジデンス東京」が入居する。