八丁味噌取り消し求め提訴 「生産方法異なる」と老舗
伝統的な農産物や食品を保護する地理的表示(GI)保護制度に登録された愛知県の豆みそ「八丁味噌」を巡り、同県岡崎市の老舗業者「まるや八丁味噌」が22日、登録された製品は生産方法が本来の伝統的手法と異なるとして、農林水産省に登録取り消しを求めて東京地裁に提訴したと明らかにした。提訴は17日付。
八丁味噌の登録では、農水省は2017年12月、愛知県全体を生産地とし、近代的な製法で生産する業者も加盟する組合の製品を保護対象に認定した。
これに対し、老舗業者の組合は「八丁味噌は岡崎市八帖町で江戸時代から続く製法で生産するみそを指す」として、伝統的な製法のみを認めるよう主張。登録取り消しを求める行政不服審査請求を申し立てたが、農水省が今年3月、棄却していた。
まるや八丁味噌は「伝統的な製法の八丁味噌を伝え続けるため、提訴に踏み切った」と話している。
農水省知的財産課は「訴状を見ていないためコメントは差し控える。内容を見て適切に対応する」としている。〔共同〕