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スーパーGTニュース

投稿日: 2013.08.08 00:00
更新日: 2018.02.16 17:52

連載GT3解剖(2)メルセデスベンツSLS AMG GT3


 スーパーGT300クラスやスーパー耐久をはじめ、日本国内でも多数のレーシングカーが輸入されているFIA-GT3規定車両。誰もが憧れる市販スーパースポーツがレーシングカーとなっていることはもちろん、独自の性能調整システムとコストキャップにより、安価ですぐに戦闘力があるレーシングカーが手に入ることから、世界中でこの車両を使ったレースが盛況となっている。では、その魅力はどんなものなのだろうか? 車種ごとに迫っていく。

連載(1)マクラーレンMP4-12C GT3を見るにはこちら

 2013年シーズン、参戦台数が5台へと増加したSLS AMG GT3。いまや、GT300クラスの最大勢力である。そして、開幕戦では11号車のGAINER DIXCEL SLSが優勝し、5台中3台が入賞。昨シーズン、唯一の参戦となったシフト(GREEN TEC & LEON SLS)のドライバーズランキングが12位だったことを考えると、13年モデルは大幅なアップデートが敢行されて戦闘力が高くなったように感じるかもしれないが、そうではない。ライバル車に比べるとアップデートは控えめ。昨シーズンから、ポテンシャルの高さは垣間見えていたのだ。

 市販モデルのSLS AMGが発表されたのは、2009年9月のフランクフルトモーターショー。特徴的なロングノーズとガルウイングドアは、SLクラスの初代モデルである300SLをモチーフとしているが、実質上はSLRマクラーレンの後継車となる。ただし、SLRマクラーレンはエンジンこそAMGからの供給であったものの、それ以外の製作はマクラーレンが担当。SLS AMGはすべてのパッケージングをAMGが手がけている。