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Q 参院選の組織内候補とは、どんな人か。
A 業界団体や労働組合が、組織の代表者として擁立した候補者。組織の意見や要望を国政に反映させることが目的だ。現在は、業界団体が推す候補者だと自民党から、労組が推す候補者だと旧民主党の流れをくむ野党から、それぞれ立候補することが多い。主に比例選に出馬している。
Q なぜ比例選に出馬するのか。
A 参院比例選は全国単位で行われ、各党に割り振られた議席数の枠内で個人名票が多い順に当選する。全国に関連組織を抱える業界団体や労組が強みを生かせる仕組みだ。政党にとっても組織内候補同士が集票を競うことで、党全体の比例票の底上げを見込める。
Q 今回の擁立状況は。
A 読売新聞社の集計では、今回の比例選候補のうち自民党は14人、立憲民主党と国民民主党は各5人が、全国規模の業界団体や労組を選挙活動の母体にしている。組織票固めが当選への近道となるため、選挙期間中は街頭演説などで広く支持を訴えるより、全国の関連組織を回る活動が多くなる傾向がある。
Q 当選後の議員活動の特徴は。
A 専門知識を生かし、各界の要望をすくい上げる役割が期待される一方、組織の既得権益を守る勢力として政府や党の方針に抵抗することもある。