伊豆大島のキョン生息数、18年末5%減 都が調査
伊豆大島の特定外来生物「キョン」の推定生息数が2018年末時点で、前年比5%減の約1万5500頭になったことが東京都の調査でわかった。キョンは11~16年には、年間1千頭超のペースで増加していた。都によると、ハンターによる捕獲などが奏功し本格的な減少に転じたという。
特定外来生物であるキョンは体の高さが約40センチで、シカ科ホエジカ属に分類されるシカの一種。もともと都立公園で飼育されていたが、台風で柵が壊れて逃げ出し野生化して数が増えた。大島町の特産品であるアシタバを食べるなど農業に被害を及ぼしている。絶滅危惧種の植物「キンラン」もエサにしており、生態系にも影響を与えている。
都は柵やわなの設置を進め、18年度は約4千頭以上を捕獲した。19年度からは地権者が不明な土地にもわななどを設置し、対策を強化する。