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追伸…3大関はもうダメだ! TVで見る立派なはずの“先生方”不誠実な態度に『真実一路』中川一郎先生を思い出す【北の富士コラム】

2022年9月17日 05時00分

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宇良(左)が寄り切りで照ノ富士を破る

宇良(左)が寄り切りで照ノ富士を破る

◇16日 大相撲秋場所6日目(両国国技館)
  今日は休みなので退屈です。テレビやラジオも新聞も旧統一教会と政治家のことばっかり。それにしても、偉い先生方は有名な大学を出て優秀な方ばかりと思っていましたが、たいして昔の出来事でもないのに、みんな忘れてしまうものですね。
 人によってはご自分の音声の入った動画を見せ付けられても思い出せないらしい。多忙な人たちばかりなので本当に忘れてしまうのでしょう。お察しいたします。何と言われようが頑張ってください。そのくらいの根性がなければ政治家はやっていかれないと思います。
 私も仕事柄、政治家の先生とはお付き合いがありました。特に、力士は関取になると出身地に後援会ができます。そして、地元選出の代議士が会長になるのが、だいたい決まっているようです。
 私の場合は旭川出身ですから、後に市長から代議士になられた五十嵐広三先生が会長だったと記憶しています。確か社会党でしたが、市民からも人望を集めた方でした。
 幕内、大関、横綱昇進の時には立派な化粧まわしも贈呈していただきました。もちろん、後援会長だけでは不足で市民の税金も使われたと思われます。横綱昇進の時は五十嵐先生と同じオープンカーに乗り、旭川市内をパレードしたのは懐かしい思い出です。お世話になったから言うのではありません。実に優しい方で、党の重鎮になられても偉ぶらない立派な方でした。
 それからもう一人、道民から絶大な人気のあった中川一郎先生は千代の富士の後援会長でした。北海道から総理大臣を出すことは、北海道人の熱い希望でもありました。出身地は北勝海と同郷の広尾町。本来なら北勝海の会長になっていたかもしれませんが、まだ北勝海は入門したばかりの新弟子でしたので、それは無理というものでしたが、中川先生が秘書の鈴木宗男さんに「もし保志君(北勝海)が強くなったら鈴木君が後援会長になるよう」と言ってくれました。そして、晴れて保志が関取になると約束通り後援会長を引き受けていただき、現在に至っています。鈴木先生の朋友、歌手の松山千春さんも八角部屋の名誉会長を引き受けていただいています。
 残念ながら中川先生は非業の最期となり、今でも残念でなりません。以上のように、政治家の先生方の中にもしっかりと約束を守り通す人はたくさんおられるはずです。
 中川先生はお酒が好きで、よくご一緒させていただきましたが、ある時、私にポツリとひと言。「親方、人間は人をだますよりだまされた方が良いと思うよ」。ちなみに中川先生の座右の銘は「真実一路」でした。テレビなどでは立派なはずの先生方の不誠実な態度を見るにつけ、中川一郎先生を思い出している今日この頃です。
 今夜は珍しく夕食の約束があるので相撲の話は休みをいただこうと思います。一日くらい見なくても大局に影響はないでしょう。それでは失礼。(元横綱)
 追伸
 3大関はもうダメだ! こうなったら朝乃山に早く大関に戻ってもらうしかない。照ノ富士も今の状態ではとても無理だろう。
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