興和、医薬品事業を再編 特許切れ薬の販社設立
医薬品メーカーの興和(名古屋市)は21日、医薬品事業を再編すると発表した。「特許切れ医薬品(長期収載品)」を販売する新会社の興和創薬(名古屋市)で4月から営業する。シニア社員や子育て、介護のため地域限定の勤務を希望する社員らを重点的に配置し、働きやすい会社を目指す。
興和の国内医薬品事業は年商1000億円超。興和創薬は450億円程度(薬価ベース)になる見通し。国内での特許が切れた高コレステロール血症治療薬「リバロ」などを販売する。2018年の薬価改定で特許切れ医薬品は大幅に価格が引き下げられており、改めて別会社で営業をかける。
同時に一般用医薬品(OTC)やマスクといった健康関連用品を販売する興和新薬(名古屋市)と、医師が処方する医療用医薬品を販売する興和創薬(東京・中央)をまとめて興和の医薬事業部に吸収する。
21日に東京都内で記者会見した興和の三輪芳弘社長は「グループ全体の医薬品販売事業を強化する。国内の医薬品業界の環境は厳しく、時代に合わせて今後も段階的に変えていく」と話した。