五輪開閉会式演出チーム、これまでも不協和音で迷走…

2020東京五輪・パラリンピックの開閉会式についての記者会見で言葉を交わす野村萬斎さん(右)と佐々木宏さん=2020年12月23日午前11時、東京都中央区(代表撮影)
2020東京五輪・パラリンピックの開閉会式についての記者会見で言葉を交わす野村萬斎さん(右)と佐々木宏さん=2020年12月23日午前11時、東京都中央区(代表撮影)

 東京五輪・パラリンピック開閉会式の企画、演出の統括役である佐々木宏氏が式典に出演予定だったタレントの容姿を侮辱する内容の演出を提案していたことが発覚し、辞任に追い込まれた。演出チームはこれまでも不協和音が続いていたことも明るみになった。

 開閉会式を巡ってはこれまでも紆余曲折があった。組織委は2017年12月に企画、演出チームのメンバー8人を発表。当初は、映画監督の山崎貴氏が中心的役割を担うとみられていたが、まとまりを欠き、18年7月に狂言師の野村萬斎氏を総合統括とし、山崎氏を五輪、佐々木氏をパラの担当に据える体制に。しかし、それでも「あつれき」が生じていたという。

 これまで公表されてこなかったが、19年には実質的な五輪の仕切り役は「執行責任者」に就いた振付家のMIKIKO氏へと再度変更。昨年3月に新型コロナウイルス禍で大会が延期になると、今度は森氏の信頼が厚かった佐々木氏が五輪とパラの両方を見る形へと移行した。MIKIKO氏は組織委に辞意を伝達し、昨年12月、チームはついに解散。佐々木氏に意思決定が一本化されたが、引責辞任に追い込まれた。

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