東武野田線の柏―船橋駅間で唯一、単線区間だった六実―逆井駅間で15日未明に複線化の大規模工事が行われ、柏―船橋駅間の複線化が完成した。最初に複線化した1964年の塚田―新船橋駅間以来、約55年の歳月がかかった。
最終列車の運行が終了した15日午前0時50分、東武鉄道の協力会社の「軌道工」と呼ばれる作業員ら約550人が高柳、六実両駅で作業に入った。うち、柏市の高柳駅近くの踏切付近では、サーチライトに照らされた140メートルの単線レールを中央で切断。その後、移設して新しい上下線のレールと接続させた。
住宅に近く手狭な線路上ではほとんどの作業が人海戦術。「ヨッコイ、ヨッコイ」。親方の独特のかけ声を合図に軌道工が一列になって体をしならせてバールに全体重をかけ、数センチずつレールを横にずらしていく。移動距離は最大1・9メートルで、1メートルあたりの重量50キロのレールと1本約200キロのコンクリート製枕木を合わせた140メートル区間の総重量は約70トンに上る。親方は目視で高低や1067ミリのレール…
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