第10エンド 試合に勝利、決勝進出を決めた(左から)鈴木夕湖、藤沢五月、吉田夕梨花、吉田知那美=18日、国家水泳センター(産経新聞社撮影)
北京冬季五輪第15日・カーリング女子準決勝(日本8-6スイス、18日、国家水泳センター)前回大会銅メダルの日本(世界ランキング7位)のロコ・ソラーレは1次リーグ1位突破のスイス(同2位)に勝利。前日(17日)の試合で敗れた相手だがリベンジを果たし、男女通じて史上初の銀メダル以上を確定させた。予選で敗れた英国と20日の決勝戦で戦う。
日本はスキップ・藤沢五月(30)、 リード・吉田夕梨花(28)、セカンド・鈴木夕湖(30)、サード・吉田知那美(30) の4選手で臨み、スイスは前日の試合途中に右ふくらはぎの痛みで途中交代したティリンツォーニがサードで出場した。
【第1エンド】有利な後攻はスイス。互いに相手の石をはじき出し、ハウス(円)にストーンがたまらない展開。スイスはラストショットで日本の石をはじきつつ、自チームの石もハウス外へ。ハウス内に石はなくなり、ブランクエンド(両軍が無得点でエンドを終える)となる。
【第2エンド】後攻は引き続きスイス。ラストショット前の段階でスイスがNO1・NO3、日本がNO2を取る形。スイスは最後の石で日本のNO2をはじき出そうとしたが、動かしきれず、1点にとどまった。日本0ー1スイス
【第3エンド】後攻は日本。スイスが精度の高いショットを続け、スキップの段階でNO1~3をとる。藤沢は最後のストーンでハウス内の相手の石をはじき、きっちりNO1を奪う。1点を獲得する。日本1ー1スイス
【第4エンド】後攻はスイス。不利な先行の日本がワンツーをとり、スイスに1点をとらせる形をつくる。スイスは最後の石で日本のNO1をはじき出し、投げた石はステイ。1点を獲得。日本1ー2スイス
【第5エンド】後攻は日本。スイスのサード・ティリンツォーニが2投目で自軍のガードに当てるミス。日本はそのミスを見逃さず、吉田知の2投目はスイープとの連携でワンツーをとって複数得点のチャンスを演出する。その後ハウス内へ石を3つため、藤沢はラストショットで相手の石をダブルテイクアウト(1度に相手ストーン2個をはじき出す)に成功。4点を獲得するビッグエンドでリードを奪った。日本5ー2スイス
【第6エンド】後攻はスイス。相手に複数得点の形をつくられつつあったが、吉田知が1投目でハウス内の相手の石をはじき出し、投げた石を相手のストーンの裏へ隠す好ショット。スイスはサード、スキップがコントロールに苦しみ、日本がワンツーをとる。スイスのラストショットはNO2となり、日本が1点スチール(不利な先攻がエンドを奪う)に成功する。日本6ー2スイス
【第7エンド】日本がスチールしたため、後攻は引き続きスイス。日本がNO2・3をとっていたが、スイスのスキップ・ペッツが1投目でハウス内の日本の石をダブルテイクアウト。藤沢のラストショットでNO3を作ったが、スイスは最後の石できっちりはじき出し、3点のビッグエンドに成功した。日本6ー5スイス
【第8エンド】後攻は日本。日本のリード・吉田夕は1投目・2投目で相手のガードをずらす好ショット。ハウス内の石を出し合う展開となったが、藤沢は1投目で相手の石をはじき出しながら投げた石を自軍のガードの裏へ隠すショットを決める。スイスもラストストーンを自軍のガードの裏へ隠してNO1をとったが、最後は藤沢がラストショットをハウス中央に寄せ、1点を獲得した。日本7ー5スイス
【第9エンド】後攻はスイス。スイスの好ショットと日本のミスが重なり、スキップの段階でハウス内はスイスの石が4つという苦しい展開。藤沢は1投目でダブルテイクアウト。2投目でもダブルテイクアウトに成功し、投げた石は自軍のガードの裏へ隠す好ショットを決める。スイスは最後の石で日本のNO1をはじき出したが、投げた石はハウス内に残せず。1点にとどまった。日本7ー6スイス
【第10エンド】後攻は日本。スイスが投げたストーンを日本がはじき出し、ハウス内に石がたまらないクリーンな展開へ持ち込む。藤沢がラストショットをしっかりとハウス中央に寄せ、1点を獲得。スイスに勝利した。日本8ー6スイス