その点、セの野球は考えることが多い。投手に疲れが見えてきても「次の攻撃で打席が回るから、この回は投げさせよう」とか、「好投しているけど、ここは代打を送って勝負しよう」とか、色々考えるわけや。チームの成績が悪いと、その勘はたいてい外れるけど(苦笑)、相手ベンチとの駆け引きも含め、そこで勝負するわけや。ベンチワークで勝負が決まった時の快感は何ものにも代えがたい。

 パのような豪快な点の奪い合いも華かもしれんが、野球をよく知っているファンは、“ここはランナーをバントで送って、(投手に)代打や”と監督気分で楽しんでいる。投手も野手のひとりとして打席に立ったほうが見る側も面白いと思うけどな。

※週刊ポスト2020年1月17・24日号

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