藤岡中央高校(群馬県藤岡市)で、陸上競技用のハンマーが頭に当たってサッカー部の2年生、大広一葉さん(17)が死亡した事故から一夜明けた21日、同校は記者会見を開いた。事故当時、陸上競技部顧問の教諭がグラウンドにおらず、サッカー部と練習場所の境界が曖昧だったことなど安全管理に問題があったと明らかにした。同校は原因究明と再発防止に努めるとしているが、部活動に励む生徒らに与えた衝撃は大きい。(住谷早紀、吉原実)
「責任を痛感している」
この日の会見で、市川敏美校長は沈痛な面持ちで話した。
市川校長によると、同校では1つのグラウンドをサッカー部、陸上競技部などが共同で使用。事故当時は、サッカー部員たちと、ハンマーを投げた陸上競技部員3年の男子生徒(17)、1、2年の女子生徒2人がいた。直前には陸上競技部顧問の女性教諭が練習を切り上げるよう指示し、グラウンドを立ち去っていたという。
男子生徒は午後6時25分ごろ、女子生徒2人に指導するため女子用の鉄製ハンマー(重さ約4キロ、直径約10センチ)を投げた。日は暮れていたが、グラウンドは照明が当てられ明るかった。