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CSファイナルステージ初戦で7回裏、本塁打を放った吉田(7)を迎えるオリックスナイン=10月12日、京セラドーム
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CSファイナルステージ初戦で7回裏、本塁打を放った吉田(7)を迎えるオリックスナイン=10月12日、京セラドーム
日本シリーズ進出チームの歴史。表の赤色が関西に本拠地を置くチームで、1950~70年代にかけシリーズを席巻していたことが分かる
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日本シリーズ進出チームの歴史。表の赤色が関西に本拠地を置くチームで、1950~70年代にかけシリーズを席巻していたことが分かる
阪神-南海日本シリーズ第1戦の試合前、花束を贈られる阪神・藤本監督(右)と南海・鶴岡監督=1964年10月1日、甲子園
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阪神-南海日本シリーズ第1戦の試合前、花束を贈られる阪神・藤本監督(右)と南海・鶴岡監督=1964年10月1日、甲子園

 プロ野球阪神タイガースが、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージを突破し、オリックス・バファローズとの「日本シリーズ関西対決」に可能性を残している。72回を数えるシリーズの歴史で、関西の球団同士が顔を合わせたのは、1964年の1回だけだが、その時は東京五輪と重なって“脇役”の扱いに。58年ぶりとなるカードが実現すれば、今度こそ、関西の野球熱の高さを見せつけることができるかもしれない。

 ○南海、阪急、近鉄○

 1950年に始まった日本シリーズは、80年代に入るまで関西のパ・リーグ球団が席巻していた。鶴岡一人監督率いる南海に、西本幸雄監督が育てた阪急、近鉄という今はなき3球団が覇を競った。

 一方のセ・リーグは、50年代初頭に松竹ロビンスが吸収合併されて以降、関西に本拠地を置くのは阪神のみに。V9など巨人1強の時代が長く続き、64年にリーグ優勝し、南海と対戦した「御堂筋シリーズ」が、現在までの唯一の関西対決となっている。

 ○御堂筋シリーズ○

 日本一が決定した試合の観客数、1万5千人余り-。ようやく実現した日本シリーズでの関西対決だが、球場で見届けたファンはそう多くなかった。

 理由は、この年の一大イベント、東京五輪にある。開催前に全日程を終えようと、プロ野球は例年よりも早いペースで試合を組んだものの、セ・リーグの優勝決定がずれ込み、日本シリーズも予定より遅れて始まった。

 阪神、南海とも互いに譲らず、降雨順延も重なったため、最終第7戦が、五輪開会式と同じ10月10日にバッティング。南海は、スタンカ投手が第6戦に続く完封勝利を挙げて日本一を決めたが、翌日の各紙は五輪一色で、完全に注目を奪われてしまった。

 ○低迷、身売り、合併○

 80年代以降は、関西球団の低迷が顕著になる。

 パ・リーグは西武の黄金期が続く一方、南海の身売り、近鉄の合併などで、本拠地を置くのはオリックス1球団に。セ・リーグの阪神も、85年の日本一以降、長い暗黒時代に突入し、2000年代に入るまでリーグ優勝から遠ざかった。

 07年からは、セパ両リーグでCSが導入。シーズンで3位までに入れば日本シリーズに進出できる可能性が生まれ、今シーズン、阪神とオリックスが、CSのファイナルステージに初めてそろい踏みした。

 ○なんば線シリーズ○

 ファイナルステージでオリックスはソフトバンクと、阪神はヤクルトと対戦し、先に4勝すれば勝ち抜きが決まる。12日の初戦は、リーグ優勝よる1勝のアドバンテージがあるオリックスとヤクルトがそれぞれ快勝。阪神はファーストステージを勝ち抜いた勢いを発揮できなかった。

 阪神は甲子園駅、オリックスはドーム前駅という阪神電鉄の沿線に本拠地を置く両チーム。58年前の「御堂筋シリーズ」に倣えば、「なんば線シリーズ」とも呼べる関西対決の実現は、果たして…。(小川 晶、大原篤也)

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