スリランカ首相が辞任、大統領の実兄－危機エスカレートの中

スリランカのマヒンダ・ラジャパクサ首相が９日に辞任した。同国ではアジア最速ペースで進むインフレを巡り数週間にわたって抗議デモが行われているが、デモ参加者が暴徒化。政府は外出禁止令を発令し、軍に出動を要請していた。

　　同首相は実弟であるゴタバヤ・ラジャパクサ大統領に辞表を提出した。ウェリウィタ報道官が電話取材に応じ語った。大統領府報道官によると、大統領は辞任を受け入れた。

　　首相辞任によって、大統領が野党議員を政府の主要な役職に就ける道が開けた。危機収束のために同大統領が提案している解決策の一つだ。ただデモ隊はゴタバヤ・ラジャパクサ大統領も辞任すべきだと主張しており、マヒンダ氏が首相の座を降りるだけで市民の怒りを鎮められるかどうかは定かでない。

スリランカ、政権支持派とデモ隊が衝突－外出禁止令で中銀会見中止

原題：Sri Lanka Leader’s Brother Quits as PM in Escalating Crisis (4)（抜粋）