プロボクシングのWBA世界ウエルター級タイトルマッチ19日(日本時間20日)、米ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで行われ、6階級制覇の同級王者のマニー・パッキャオ(40)=フィリピン=が、元4階級制覇で同級6位エイドリアン・ブローナー(29)=米国=に3-0の判定で勝ち、初防衛に成功した。
ゴングとともに、緊張感にあふれる攻防が続いた。素早い踏み込みからのコンビネーションを武器とするパッキャオに対し、ブローナーは持ち前のハンドスピードと鉄壁のディフェンスで対抗する。両者ともに決定的な場面を作れない展開が続いたが、パッキャオは7回に飛び込んで右、左ボディーを浴びせて、ブローナーをふらつかせる。9回にも、右ストレートを打ち込むなど、中盤以降は試合を優位に進めた。3人のジャッジは117-111が1人、116-112が2人だった。
試合後、40歳で防衛を果たしたパッキャオは「試合でも、トレーニングキャンプでもベストを尽くした。勝ててよかった。もう一押ししてKOしたかったけど、『無理をするな』と陣営に言われた。40歳でも、こんなことができた。今後はもっとアグレッシブに行きたい」と冷静に話した。
元5階級制覇のフロイド・メイウェザー(41)=米国=との対戦については、「用意はできている。フロイドが戻ってくる気があれば、やります」と話したが、会場で観戦していたメイウェザーは無言だった。