連合・神津会長、国民・玉木氏に「責任転嫁」 合流新党に新たな火種

 立憲民主党と国民民主党などによる合流新党をめぐり、国民を支援してきた6つの産業別労働組合(産別)の組織内議員が不参加を正式表明したことを受け、連合の神津里季生(りきお)会長は1日、都内で緊急記者会見を開いた。神津氏は傘下労組の対応が分かれる原因を作った張本人として、国民の玉木雄一郎代表を名指しで非難した。連合会長の言動は野党再編にさらなる混迷を招きそうだ。

 合流新党への不参加を決めた組織内議員はUAゼンセン、自動車総連、電機連合、電力総連の参院7人と、衆院2人の計9人。産別幹部らと1日朝、テレビ電話会議で意向を確認した。これを受け、連合は三役会議を招集した。会合では合流新党への「連合総体」での支援や、次期衆院選と参院選に「一枚岩で対処」する方針を改めて確認した。

 その後、都内の連合本部で記者会見を開いた神津氏は、合流新党には参加せず、国民の綱領・基本政策を継承する新「国民民主党」を立ち上げる方針を表明した玉木氏への批判を始めた。

 神津氏は「玉木新党なるものに組織内議員が引き寄せられるようなことが仮にあれば、私としてはその政党を支援する考え方には到底行きつかない。私の許容範囲を大幅に超える」と怒りをあらわにし、産別出身議員が新「国民」に入党しないよう警告した。

 今回、不参加を決めた国民の組織内議員は今後の去就について、各所属産別と協議して決める方針だ。

 神津氏は産別議員が無所属のままなら許容するが、新「国民」に所属する場合は支援しないと「恫喝(どうかつ)」した形だ。玉木氏に対しても次期衆院選に新「国民」から出馬した場合には支援しないと明言した。

会員限定記事会員サービス詳細