黒く焼け焦げた湖岸緑地の芝生や道路のり面。バーベキューの火が原因とみられる(2月26日午後、草津市矢橋町・矢橋帰帆島)

黒く焼け焦げた湖岸緑地の芝生や道路のり面。バーベキューの火が原因とみられる(2月26日午後、草津市矢橋町・矢橋帰帆島)

滋賀県草津市

滋賀県草津市

 滋賀県草津市内の県営都市公園「湖岸緑地」で火災が相次いでいる。2月中だけで4件の発生が確認され、いずれもバーベキュー(BBQ)が関連した火災とみられている。現場を含め一部の湖岸緑地ではBBQが認められているが、湖南広域消防局などは「強風時のBBQは避けて」と注意を呼び掛けている。

 同局や県によると、2月に起きた火災4件のうち3件が同市の矢橋帰帆島であった。芝生など約265~1500平方メートルを焼失した。この時期は空気が乾燥していることに加え、琵琶湖周辺は突発的に強い風が吹くこともあるため、火災になりやすいという。


 湖岸緑地は近年のアウトドアブームで利用が盛況だ。火災があったエリアもBBQが可能な場所だったが、県都市計画課は火災を受け、指定管理者と協議。ホームページに「公園内に消し炭の放置や、じか火の跡がたくさん見うけられる」「このままだとキャンプ・バーベキューを禁止することになる」などの注意文を掲載した。


 一方、消防関係者はBBQ時の火災予防策として、大きめの耐熱・耐火シートの利用▽水バケツの準備▽残り火の完全消火-など火の管理強化を利用者に訴えている。


 県の担当者は「県の湖岸緑地の火災は県内合わせて例年1、2回程度で、今年は多い。消し炭を芝生に埋める人もおり、マナーが悪化している。火事が続くようなら今後の利用方法を見直す必要もある」と話している。