UAE、ムハンマド皇太子を大統領に選出
【テヘラン=福冨隼太郎】アラブ首長国連邦(UAE)の最高評議会は14日、アブダビ首長国のムハンマド皇太子を大統領に選出した。国営首長国通信社(WAM)が報じた。ムハンマド皇太子は13日に死去したハリファ前大統領の異母弟で、病床にあった前大統領に代わって影響力を強めていた。
ムハンマド皇太子は外交などの国家政策を担っており、長年対立関係にあったイスラエルとの国交正常化を主導した。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子との関係も深い。
国家元首でもあるUAEの大統領は、アブダビやドバイなどUAEの7首長国のトップらで構成される最高評議会で決まる。石油資源が豊富で発言力の強いアブダビ首長国が建国以来2代続けて務めており、ムハンマド皇太子の就任は既定路線だった。WAMは決定は満場一致だったと伝えた。
今後は、豊富なオイルマネーを背景にザイド初代大統領やハリファ前大統領が主導してきたUAEの経済拡大路線を引き継ぐものとみられる。