米軍、「イスラム国」幹部殺害 イラク支援を増強
【ワシントン=共同】カーター米国防長官は25日の記者会見で、米軍特殊部隊が今週シリアで、過激派組織「イスラム国」(IS)のハジ・イマム幹部を殺害したと明らかにした。ISのナンバー2と目されており、主に財政運用を担当。テロ計画にも関わっていたとされ、米軍は大きな成果と受け止めている。
同席したダンフォード統合参謀本部議長は、ISが支配するイラク北部モスルの奪還のため、イラク治安部隊を支援する米軍部隊を数週間以内に増強する考えを示した。
カーター氏は幹部殺害について「ISがテロ攻撃を指揮する能力を低下させることになるだろう」と強調。財政面だけでなく、戦闘員の新規勧誘にも打撃を与えたとの考えを示した。IS掃討作戦の強化に向け、4月20日にサウジアラビアで湾岸諸国を集めた会合を開催することも発表した。
カーター氏によると、イマム幹部は、ISの源流の一つとされる「イラク聖戦アルカイダ組織」の元指導者ザルカウィ容疑者(2006年に米軍が殺害)の下で活動していた。