映画監督の羽仁進氏ら、軽井沢の景観保全へ要望書
軽井沢自然景観会議(長野県軽井沢町、羽仁進会長)は7日、町内の別荘地などで不動産売買・建設のため敷地内の樹木をすべて切ってしまうことなどに行政指導を求める要望書を、同町に提出した。5558人分の署名も提出し、10月末までの回答を町に求めた。
要望書では1997年の北陸新幹線開業後、不動産・建設業者が敷地の木を皆伐して更地にして売り出す手法を取り、軽井沢の林が驚くほど減少したと指摘。皆伐の抑止や道路際の樹木を残すことなどを求めている。
会長で軽井沢に別荘がある映画監督の羽仁進氏(89)は「3歳から軽井沢に来ているが、新幹線開通後変わってきた。森をなくしたら軽井沢でなくなってしまう」と、要望書を藤巻進町長に手渡した。町長は「気持ちは皆さんと同じ。内部で検討したい」と応じた。
自然景観会議は軽井沢文化協会、軽井沢別荘団体連合会などで構成し、昨年夏から署名活動を続けてきた。鳩山由紀夫元首相、小宮山洋子元厚生労働相、スポーツキャスターの松岡修造氏ら軽井沢にゆかりのある著名人も名前を連ねている。