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【北の富士コラム】幕内前半は誠にお粗末 明らかに稽古不足だ 力士も理事連中もあまり顔を出さない合同稽古はやめた方が良い

2021年11月15日 05時00分

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豊昇龍(左)に下手投げで敗れる志摩ノ海

豊昇龍(左)に下手投げで敗れる志摩ノ海

◇14日 大相撲九州場所初日(福岡国際センター)
 2年ぶり、待望の九州場所だったが、幕内前半の相撲は、誠にお粗末極まりないものばかりで、解説など必要なし。ただただ申し訳ないことです。それもこれも明らかに稽古不足を露呈していた。
 押されたら、残す腰なし。引かれたら、つっかえ棒を外されたようにバッタリと前に落ちる。場内も一向に盛り上がらない。稽古をしない力士たちも悪いが、部屋持ちの親方がもっと悪い。
 東京で合同稽古が4、5日間あったが、初日は9人しか顔を見せなかったらしい。中には顔を出したが、稽古を一番もしなかった力士もいたらしい。これでは強くなるはずがない。実に情けない話だ。
 妙義龍は1時間もかけて良い稽古をしていたようだが、両国にはまだ部屋が多いのに、目と鼻の先にある国技館に来ないとはどういうことだ。
 一方では、阿炎や朝乃山が不祥事を起こした時などは、重いペナルティーを科して規律の厳しさを強調してきた協会だが、協会主催の大事な合同稽古にも、理事連中はあまり顔を出さないらしい。こんな合同稽古はやるだけ無駄である。
 情けないことだが、力士たちは自分の親方がいないと、どうしても手を抜く。もう一度言おう。合同稽古はやめた方が良い。
 初日から文句のオンパレードで申し訳ない。しかし、後半戦は打って変わったように、相撲に活気がでてきた。口火を切ったのは宇良の相撲。玉鷲の強烈な突っ張りをひょいひょい、かいくぐり、玉鷲の左脚を抱えこんだ。玉鷲も十分に警戒していたようだが、あっという間に脚を取られてしまった。
 この一番から、相撲がどんどん良くなる。豊昇龍が鮮やかな下手投げで快勝。高安と遠藤は取り直しの熱戦を展開した。妙義龍は先場所の好調を続けている。御嶽海が盤石の強さを見せて期待を持たせる。
 正代はやはり私の予想通り、大栄翔に勝てなかった。正代を優勝候補に挙げていた舞の海君の顔はまるつぶれとなった。照ノ富士は多少てこずったが、成長著しい霧馬山を慎重に料理した。これで私の機嫌も少し良くなったみたい。
 それではメシにしよう。帰還して、すぐに注文していたもつ鍋を食べよう。一流ホテルのルームサービスでもつ鍋というと土地の人は信用しないが、本当にうまいんです。それでも、一昨年に食べた方がうまかった気がする。今年はもつと鶏肉が半々になっている。料理人が変わったのかもしれないが、今夜はこれで十分である。
 ところで土曜の夜は、お客さんにうまい店へ連れて行ってもらった。西中洲の日本料理屋さんで、新しい店である。店は新しいが、御主人は古い。出される料理はどれもうまかった。まず、ふぐのぶつ切り。薄いふぐ刺しも良いが、私は歯ごたえのあるぶつ切りの方が好きだ。
 続いてアラとマグロの刺し身、ふぐの白子焼き。白子は良い加減に大きくなっている。それも、2本分も出してくれる。もう鼻血が出そうである。
 続けてアラの煮物、大きな車エビのフライ。とにかくどれもうまいが、量がすごい。私はすでにギブアップ状態となったが、同席のお客さんたちは健啖家ぞろいで、皆さんはペロリと平らげて、シメのカレーライスまで食べていた。私はさすがにパスした。カレーは、北の富士カレーに限っている。
 大満足の夜でした。この店はもう一度、行ってみたい、料理も良いが、2人いる仲居さんが美人ぞろいでサービスも行き届いていた。
 中には、料理よりも美人の仲居さんが目当ての人も多いと思う。私は両方であります。お店の名前を教えてあげたいが、お店が混雑するといけないので教えない。
 先ほどは怒り心頭だったが、食べ物と女性の話で気分はすっきり。では、お休みなさい。(元横綱)
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