【宮内洋のV3ヒーロー道】
社会現象にもなった「仮面ライダー」のシリーズ第2弾「仮面ライダーV3」は今年で放送開始から45年。「変身ブーム」の絶頂期を支えた本作で主人公の風見志郎を演じた俳優、宮内洋(70)はいまもヒーローであり続けている。
1973年2月からスタートしたV3。悪の秘密結社デストロンの怪人ハサミジャガーに父母と妹を殺された風見志郎(宮内)は瀕死の重傷を負うが、仮面ライダー1号2号の改造手術を受けV3としてデストロンと戦うという勧善懲悪のストーリー。
「ヒーローとして、子供に向けたせりふは変身前でないと説得力がないと考えていたので、風見志郎でも成り立つシーンは極力私が演じるように変えてもらいました。まあ、役者としては自分が出たいという気持ちもありましたけどね」
ど派手なアクションで知られるV3。撮影ではとんでもないエピソードばかりだ。
「四国占領作戦のエピソードでは、ある島を舞台にドッカンドッカンと爆破シーンを撮ったんです。連続爆破の中を走り抜け、最後に背後で大きくドドーンとやったら、島にひびが入ったと観光協会から大目玉でした」
なぜ、そこまでしたのか。そこには宮内のアクションへの思いがある。
「風見志郎がさんざんやられて変身するから、子供たちもわくわくする。だから水があれば落ちるし、高いところがあれば落ちる。それが宮内アクションの定番です」