中国との国境線画定 タジク、1000平方キロを割譲
AP通信などによると、タジキスタン下院は12日、中国との国境画定条約を批准した。パミール高原の約1000平方キロを中国に割譲する内容で、約130年間に及んだ領土紛争が決着した。中国外務省の洪磊副報道局長は13日の記者会見で「国境問題の全面解決は中国とタジキスタンの友好協力関係の発展に資する」と強調した。
両国は1999年と2002年、10年に国境画定に関する協定に署名している。割譲される領土の住民数などは不明。タジキスタン野党は「タジキスタン外交の敗北だ」などと反発している。
国境問題の全面解決を受け、中国とタジキスタンは経済を軸とした協力関係に弾みを付けたい考えだ。中国は08年にロシアとの国境を画定するなど陸上の領土問題を進展させる一方、南シナ海や東シナ海の海上の領土問題では周辺国との摩擦を強めている。
(北京=佐藤賢)