全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(6日、東京体育館)男女3回戦と準々決勝が無観客で行われ、男子準々決勝で関東王者の習志野(千葉)が開智(和歌山)を2-1で下し、7日に同会場で行われる準決勝に進出した。東福岡に2-0で勝利した駿台学園(東京)と対戦する。
6年ぶりの準決勝進出を決め、習志野の選手たちはガッツポーズで喜びを表現した。身長196センチのミドルブロッカー、小田周平(3年)は第1セットにブロックやクイック攻撃で得点を重ねて勝利に貢献した。
「とてもうれしい気持ちと、ほっとしている気持ちが強い。1セット目の序盤はしっかりと自分の攻撃が決まったけど、2セット目は決めきれず、チームのみんなに助けられた」
第1セットは前線の小田にボールを集めて得点につなげ、習志野伝統の3枚ブロックも決まって26-24で先取。第2セットは小田が要所でスパイクをミスするなどし、25-27で落とした。昨年優勝の日本航空(山梨)に2-1で競り勝った、約2時間前の3回戦に続いて2戦連続のフルセットに突入。最終第3セットは前半でリードし、中盤に疲れを見せた開智を突き放し、25-18でセンターコート行きを決めた。
監督就任2年目の鈴木明典監督(35)が「この代はエースが不在なので、複数箇所から攻められる、相手の弱点をつけるバレーを展開しようと意識して作ってきた」と話すとおり、小田に頼りきらず、ゲーム主将の吉原柊治(3年)らさまざまな選手が得点し、総力戦を制した。
7日の準決勝からは3年ぶりに有観客開催となる。「美爆音」で有名な名門の吹奏楽部ら1000人超が応援に駆け付ける予定。新型コロナウイルス対策のため、吹奏楽部が演奏して応援することはできないが、小田は「すごく楽しみ。目標は優勝」と、目標を当初の4強から上方修正した。