安川電機、中国の産業用ロボ工場開業 15年度に月1000台
【常州(中国江蘇省)=菅原透】安川電機は22日、中国・常州で産業用ロボット工場の開業式典を開いた。自動車工場などで使う溶接ロボットを月250台のペースで生産する体制を今夏までに整える。2015年度には月1000台に引き上げ、一部は東南アジアへの輸出もにらむ。日本のロボットメーカーが中国で専用工場を立ち上げるのは初めて。
安川(中国)機器人が開業した。安川電機は産業用ロボットをこれまで北九州市の工場で集中生産しており、海外拠点の開設は初めて。中国工場の稼働で日本からの出荷量は一部減少するが、同日、記者会見した津田純嗣会長兼社長は「新規需要の開拓で国内生産量は減らさない」と強調した。
中国では人件費高騰で、製造現場の作業を人手からロボットへ置き換える動きが加速している。国際ロボット連盟(IFR)によると、11年の中国での産業用ロボット出荷台数は前年比5割増の約2万3千台。景気減速下でも自動化ニーズは強く、今後も高成長が期待されている。
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