死刑囚公判記録、名古屋拘置所が誤廃棄 連続リンチ殺人事件
大阪、愛知、岐阜の3府県で若者4人が死亡した連続リンチ殺人事件で、強盗殺人罪に問われ死刑が確定した小林正人死刑囚(36)から預かった公判記録を名古屋拘置所が2005年に廃棄していたことが分かった。
小林死刑囚は当時、控訴審の公判中で、「必要不可欠な資料を廃棄され精神的苦痛を受けた」として昨年5月、国に約600万円の損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴。訴状によると、拘置所は05年4月に公判記録などを入れた段ボール10箱を預かり、3箱を廃棄した。
拘置所は「廃棄は事実だが、裁判中なので詳細は答えられない」としている。
小林死刑囚は一、二審で死刑判決を受け、11年3月に最高裁が上告を棄却し、死刑が確定。同年12月に再審請求した。