サイン盗をコーチが指示、部員が不眠や嘔吐の症状…強豪の市立尼崎高野球部で2年前

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 兵庫県尼崎市の市立尼崎高校硬式野球部の男性コーチが2020年、公式戦で選手に相手校のサインを盗むよう指示していたことがわかった。従わなければ試合に出さないと脅し、指示を受けた部員の1人はうつ状態になったという。

 市教育委員会などによると、20歳代の男性コーチは20年9月、秋季県大会3回戦の前日にレギュラー選手ら11人を集め、「三塁コーチが相手捕手のサインを盗み、打者にジェスチャーを送れ。できないなら背番号を返してもらう」と指示し、他の部員や親には言わないよう口止めもしていた。

野球のグラブと硬式球
野球のグラブと硬式球

 サインを盗む行為について、日本高校野球連盟は「フェアプレーの精神に反する」として禁止している。

 三塁コーチを務めた男子生徒は実際には打者に合図は送らず、ベンチからも再度の指示はなかった。男子生徒は、不眠や 嘔吐おうと などの症状を発症。「うつ状態」と診断されて部活動に参加できなくなったという。試合の約2週間後、男子生徒の保護者から連絡を受けた学校側は男性コーチとの契約を打ち切り、監督も21年3月まで指導を自粛させた。

 市立尼崎高は夏の甲子園に2回出場した強豪校。当時、同高の校長だった市教委の高橋利浩教育次長(60)は取材に対し、「不適切な行為で申し訳ない」と話した。男子生徒の父親(50)は「息子は高校で野球をする機会を奪われた。許せない」と語った。

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