東京・新橋のガード下に新たな居酒屋がオープンした。コンセプトは「アルバイトが全員スポットワーカー」。常駐する社員は2人のみで、それ以外は「隙間時間」を利用して働くアルバイトだ。人手不足が深刻化する飲食業界で、働き手を充足させるコツは。

東京・新橋のガード下にオープンした「THE 赤提灯」
東京・新橋のガード下にオープンした「THE 赤提灯」

 東京・新橋のガード下で新たな居酒屋の赤提灯(ちょうちん)がともった。5月22日にオープンしたこの店の名は「THE 赤提灯」。

 ユニークなのは「アルバイトが全員スポットワーカー」であることだ。スポットワーカーとは、オンライン上で募集される数時間単位の仕事に従事する人のこと。隙間時間を使って働くアルバイトという意味で「スキマバイト」と呼ばれることも多い。アルバイト仲介アプリを運営するタイミー(東京・港)と、新橋を拠点に多彩なジャンルの飲食店を展開するミナデイン(東京・港)が組んで出店した。

 飲食業界は深刻な人材不足である。帝国データバンクが2023年4月に発表した「人手不足に対する企業の動向調査」によると、アルバイトやパートなど非正社員が不足していると感じている飲食店の割合は85.2%に上り、業種別で最も多かった。

 それにもかかわらず、THE 赤提灯ではオープンしてから連日アルバイトの応募が相次ぐ。時給は経験者1200円、未経験者1100円と決して高いとは言えない。それでも人材を確保できているのは、スキマバイトの活用と、教育面での独自カリキュラムがあるからだ。

「THE 赤提灯」は、2階建てで60席を構える
「THE 赤提灯」は、2階建てで60席を構える
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