いまや初夏の風物詩と化している「AKB48選抜総選挙」。ハードオフエコスタジアム新潟で18日に開催され、指原莉乃(23)が史上初の3度目の1位と連覇を達成した。獲得総票数はなんと24万3011票。2位の渡辺麻友(22)に6万7000票以上の大差をつけての圧勝だった。
歴代の女王、前田敦子(24)や大島優子(27)ですらなし得なかった2連覇。指原は「連覇を達成できて心からうれしい。おこがましいんですけど、どうか私を1位に認めてください!」と喜びを爆発させた。偉業達成までの道のりが、平坦ではなかったことが伝わってくるスピーチだった。
「指原1強時代」の到来を思わせる結果が、AKBグループの今後を暗示しているようにも思えた。指原への投票数は、本人の地道な活動と、熱心なファンが頑張った結果だということはもちろん分かる。が、今回272人が立候補したのに対し、総投票数は325万5400票。そのうち、指原1人に、これだけの票数が集中するというのは異常だ。それは、若手メンバーの伸び悩みを意味する。
渡辺も「今のAKB48はピンチ」と話したように、10年、20年先も第一線で活躍するには、若手の底上げは必要不可欠。今回は高橋みなみ(25)、宮澤佐江(25)、渡辺美優紀(22)が卒業するなど、前回の選抜16人から5人が出馬しなかった。
一方、今回初選出されたのは9位の兒玉遥(19)、13位の向井地美音(18)ら4人だった。選抜常連メンバーを脅かす存在がもっと出てきてもよかったのではないかと思った。
人気メンバーの卒業が相次いでいるが、指原や渡辺といった良いお手本はまだまだ現役。技や知識、立ち振る舞い、盗めるものは盗んだ方がいいに決まっている。先輩を引きずり下ろすメンバーが1人でも出てくることが、AKB48の未来を明るくするに違いない。(やんばる)